2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

詠むために読む

俳句という詩は、半分くらい読者の想像力に助けられているのだと思う。 何気なく詠んだ句でも、想像力豊かな読者が都合良く解釈してくれれば名句にもなってしまう。そういう危うさが、俳句にはあるのではなかろうか。 ぶっちゃけた話、全く同じ句を詠んでも…

自分をもっと深く掘れ

というタイトルの本がどこかにあったような気がするが、まあそれはさておき。 最近思うのは、「何かに感動することがあっても、その正体が何であるかを見つけ出すのはものすごく難しい」ということ。 例えば、「ああ、綺麗だな」と感じた時に、それが対象の…

昨日の投句

mixiコミュに投句したもの。 惑星の冬の側にて欠伸する 独楽 自分ではちょっと気に入っている。 時間がないので今日はこれだけ。

恥の上塗り

mixiのコミュに投稿した句だが、ここにも書いておくことにする。クリスマスの2句追加。 クリスマス恥じらいつつも赤帽子 独楽 電飾消えて今年の聖夜終わりたり 独楽

金と銀

そう、自分の句を恥ずかしいと思ったのは、昨日の読売新聞朝刊の「編集手帳」にこの句があったから。 金銀の紙ほどの幸クリスマス 沢木欣一 クリスマスのささやかな幸せの気分が金銀に彩られて表現されている。悔しいくらいに素晴らしい。 あるいは、クリス…

初心の恥はかき捨て

昨日挙げた5句を読み直して、やや赤面してしまった。クリスマスで浮かれていたのだろうか。それとも酎ハイを飲みながら書いたのがよくなかったろうか。昨日はそれなりに良く見えたのだが……何かっこつけてんだかなぁ。 まあ、いい。始めの頃はこれくらい恥を…

5句「高揚」  内藤独楽

妻病みてクリスマスケーキ取りにゆく 満月は常と変わらぬ聖夜かな 店員の高揚の声クリスマス 聖誕祭成仏するや鶏の脚 銀座ハゲ天クリスマス天ぷらセット

こまごまと

読売俳壇の森澄雄氏の選評はあいかわらず。ここまで徹底されると、どちらが正しいのかわからなくなってくる。もはや関心を持つことすらバカバカしくなってきたので、来週からは無視する方向で。 現俳協のネット句会の選句、終了。読んでも読んでも終わらない…

ネット句会に参加してみた

先月と同じ轍を踏むまいと、現代俳句協会(以下「現俳協」)のインターネット句会に投句をした。ネット越しとはいえ、自作の句を句会に出したのはこれが初めてである。自分の拙作が少なからぬ人々の選句の目に触れているかと思うと、何やら背中がむずがゆい…

2.5GHz帯の割り当てに関する戯れ言

次世代高速無線通信の免許交付において、それをもらえなかった者のコメント。 「まったく納得できないし、受け入れられない」――OpenWin陣営、無念の“2行コメント” 短いコメントながら、説明的にならず、悔しい気持ちを素直に表している。怨嗟に満ちた内容は…

「俳句のツボ」とは

そのものずばり、「俳句のツボ」という本を読んだ。俳句のツボ作者: 高橋真紀子出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2007/03/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る俳人の八木健氏を「師匠」として、新聞記者が俳句を学んでいく過…

はてなハイクについてもう少し

はてなハイクがかなりの人気らしい。先日の日記では「品がない」と書いたが、一般会員に開放したことによってずいぶんバラエティが出てきたようだ。こんな記事にもあるとおり、特定のテーマに対する注意と、制限された表現方法に凝縮された創意というのはあ…

リンクを張る

右のサイドバーにリンク集を作ってみた。現俳協に週刊俳句、あとは定期的に巡回させてもらっている個人のブログである。今後、徐々に増えていく……かもしれない。 (注:特に断りなくリンクを張っていますが、もし拙サイトからリンクされることをご不快に思わ…

俳句が「来て」いるのか

はてなが「はてなハイク」なるサービスを始めた。 この「ハイク」とは、言うまでもなく「俳句」のことだろう。とはいえ、やってることはいわゆるtwitter系のミニブログの発展形で、今し方のぞいて見たらずいぶんと品のない状態になっていた。まあおよそ俳句…

読売俳壇の森澄雄氏の選評について

こんなえらそうなこと、初心者の自分が言うことではないのかもしれないが、どうにも腹に据えかねるので書いてしまうことにする。 ここ最近の読売俳壇における森澄雄氏の選評が、あまりに安直なのである。その内容の薄っぺらいことときたら、手抜きといっても…

酔いにまかせて

今、「真澄」のしぼりたて生原酒を飲んでいる。濃厚でいて飲み口は柔らかく、軟玉のようにするりとした喉越しだ。実にうまい。 この酒の勢いを借りて、「真澄」にまつわる思い出話をしよう。 知る人はあまりいないのだが、秋葉原には「真澄」専門の居酒屋が…

人事句と川柳の境界線とは

しこたま残業をしてヘロヘロになって帰ってくると、句を練ろうという気にもならない。 十七音をひねってみても、頭が抒情とは程遠い状態なので、サラリーマン川柳のようなリアルな侘びしさばかりが出てしまう(苦笑)。それはそれで句にまとめることができれ…

「十二音技法」について

ネットをふらふら回っていたら、「週刊俳句」というウェブマガジンで「十二音技法」なるものについて議論している記事を発見した。 「十二音技法」が俳句を滅ぼす ……正直、読んでいて冷や汗の出る思いだった。初心者向けの本を数冊読んだだけの私は、たしか…

今日は私の誕生日である。当たり前だが、私の誕生日は季語にはならない(笑)。 ……自分の誕生日を記念する句というのは作れるものだろうか? ああ、でも私情丸出しだからロクな句にはならないかな。でも面白そうだからちょっと試してみよう。できたら追記す…

目標とするところ

時間も時間なので、すこしだけ。 毎週読んでる読売俳壇の選者で一番好きな、正木ゆう子さんの句。 水の地球すこしはなれて春の月 春の山どうも左右が逆らしい ……参りました、としか言いようがない。平明な表現で、かつ読者の常識的な想像をかっ飛ばさんばか…